LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望…

iOS版のLINEでも、携帯電話番号やFacebookアカウントによる認証が必須となったLINE。大量のアカウントを取得して無作為にメッセージを送りつけるスパム行為や、他人へのなりすまし、無作為に女性をナンパするなどの迷惑行為を少しでも少なくして、安全かつ安心に利用してもらおうと、運営元のNHN Japanが一生懸命になっている。

 しかし、逆にいえば、電話番号さえ手に入れば、認証されたLINEお墨付きのアカウントがつくれてしまうのもまた事実。規制強化されても、ほぼ匿名でLINEを利用して女性と出会ったり、ナンパすることが可能なのだ。実際に、LINEを使った売春事件もいくつか発生しており、ターゲットとなっている女性の中には18歳未満の少女も含まれている。

●規制の逃げ道がまだまだある

 現在、LINEで行われている規制は以下の通り。

・携帯電話番号またはFacebookアカウントで個人認証
・「2ちゃんねる」をはじめとする掲示板サービスに投稿されたLINEのIDを、検索対象から外す
・18歳未満のID検索を停止(現在はauのAndroid版のみ)

HeyWireの登録画面必要事項を入力したら、携帯電話にMMSを飛ばして、もらいアカウントを有効化する。有効化すれば、アメリカの番号がすぐにゲットできる。

HeyWireの登録画面必要事項を入力したら、携帯電話にMMSを飛ばして、もらいアカウントを有効化する。有効化すれば、アメリカの番号がすぐにゲットできる。

 これらの規制のうち、出会いに必要なのは上の2つだ。携帯電話番号を入手して、捨てアカウントをつくってしまえば、匿名で不特定多数の女性に声をかけることが可能になるし、掲示板サービスにIDを投稿しても検索対象から外れない工夫ができれば、規制が強化されていても、LINEを出会い系として利用し続けることができる。

(1)携帯電話番号を入手する

 日本ではなくアメリカの番号となってしまうが、「HeyWire」というアプリを使えば、電話番号をゲットできる。LINEの個人認証に使う電話番号は、日本のものでなくても大丈夫なので、だれでも簡単に匿名アカウントがつくれてしまう。しかも、タブレット端末やiPodtouchなどキャリアの音声通話機能がない端末でも番号が取得できてしまうから、出会い専用のLINE端末を用意して、本名を使ったアカウントと完全に分離して使うことができる。

IDが画像として保存される掲示板文字列としてIDが検出できないため、規制対象とはならない。女性からの友だち募集書き込みもされている。

(2)友だち募集掲示板を選ぶ

 友だち募集掲示板に投稿したIDがLINEに検知されないためには、どうすればいいのだろうか? 手っ取り早いのは、IDを画像として投稿してくれる掲示板を利用することだ。クローラーと呼ばれる掲示板サイトを巡回してLINE IDがあるかどうか調べるツールは、文字列のみを対象としているから、画像には無反応であるため、規制を回避できる。また、LINE IDをQRコード化したものを掲示板に貼りつけても、同様に、文字列でIDを検出できないので、現状では規制対象にはなっていない。

これらの回避策をもってすれば、まだまだLINEを出会い系として使うことができてしまうのが実情だ。

●LINEユーザーは結婚願望強いのか?

 また、LINEを使うユーザー層の特性にも、出会い目的のユーザーが減らない理由が隠れているのかもしれない。

 ニフティが実施した新成人への調査(http://www.nifty.co.jp/cs/newsrelease/detail/130111004211/1.htm)によれば、「LINE」を使っているユーザーのうち、恋人がいないユーザーは57.6%にとどまっており、Twitterユーザーよりも少ないが、将来結婚したいと思っている女性の割合は95.5%と、他のSNSユーザーより高かった。

 なぜこうした傾向になるのだろうか? 

 LINEの独特なスタンプやUIを持つ連携アプリの存在は、同性・異性を問わずコミュニケーションをより活発にしてくれる効果がある。恋人がいて、将来結婚したいと思っている女性には、ネットナンパされるのを嫌って他のコミュニケーションツールを使うのは避けているが、知名度もあり、同性の友だちとも楽しくコミュニケーションできるLINEだけは使っているという人が多いのではないだろうか。

 一方で、恋人と結婚したいと思っている女性が、同性と楽しくコミュニケーションしつつ、LINEを使って他の異性とも、もっと親密になりたいと思っている可能性も高いかもしれない。ニフティの調査結果は20歳の女性を対象にしたものであり、20歳前後の女性が対象となった事件の報道は見かけないが、水面下で多数の出会いが芽生えている可能性は高いだろう。

 以上のような特性のため、出会いを求める女性を餌食にしようとする男性ユーザーが減らないのかもしれない。

参考文献:ビジネスジャーナル